同人コミック『貞操逆転＆中年サオ役おじ激モテ世界EX むっつりスケベ処女（どうてい）相手に無双するオレ』は、サークル「にゅう工房」、そして作者の駿河クロイツによって生み出された作品です。タイトルを目にした瞬間から分かるように、本作はその独特の舞台設定とキャラクターの関係性によって、他にはない強烈な存在感を放っています。
舞台は「貞操逆転世界」。この設定は、男女の貞操観念が逆転しているという特異な世界観であり、女性が積極的に男性を求め、男性がむしろ“純潔さ”を重んじられる立場に置かれるのが特徴です。そのため、作品全体が私たちの常識とは真逆のルールに基づいて動いていくことになり、読者は自然とその倒錯的な空気に引き込まれていきます。
常識を覆す舞台――「貞操逆転世界」の衝撃と魅力
『貞操逆転EX』を語るとき、まず触れずにはいられないのが、この作品の舞台となる「貞操逆転世界」という特異な設定です。男女の価値観や役割が完全に反転しているため、物語の一挙手一投足が私たちの知る常識とは真逆のルールで展開していきます。現実では女性が“守られる側”として語られることが多いですが、この世界では立場が入れ替わり、純潔を守るべき存在として扱われるのは男性側なのです。その象徴が「処女（どうてい）」という表現であり、タイトルからもすでに世界観の歪みが強調されています。
この逆転構造によって生み出されるのは、単なるエロティックな舞台ではなく、読者の固定観念を心地よく揺さぶる一種の衝撃です。女性が積極的に相手を求め、男性が戸惑いながらもその立場を受け入れていく様子は、現実とのギャップがあるからこそ強いインパクトを残します。そして、そのギャップの中で描かれるのが、中年でありながら圧倒的な人気を誇る主人公の姿です。なぜ彼がそこまでモテるのか、その理由は現実的なルックスや経済力ではなく、この「貞操逆転世界」のルールに従った必然によるもの。だからこそ、読者は違和感を覚えるどころか、むしろ納得しながら物語に引き込まれていきます。
さらに駿河クロイツの筆致によって、この世界はただの倒錯的な舞台設定にとどまらず、ユーモアと緊張感が同居する魅力的な世界として描かれています。常識が通じないからこそ、一つ一つのやり取りが意外性に満ち、笑いと興奮が絶妙に入り混じる。その独自の空気感こそが、多くの読者を惹きつける要因となっているのです。
むっつりスケベ処女と中年おじ――物語の展開と見どころ
『貞操逆転EX』の核となるのは、モテすぎる中年おじと「むっつりスケベ処女（どうてい）」との攻防です。物語は、貞操逆転世界という特殊な舞台の中で、彼らの関係性を軸に進んでいきます。純潔を守るべき存在である男性キャラクターは、外見や態度とは裏腹に心の奥で欲望を抱えている。それが「むっつりスケベ処女」という言葉で表されており、読者はその二面性に強く惹きつけられます。一見大人しく見えても、いざ場面が進むと隠しきれない欲望が顔を覗かせる。その瞬間、作品特有のユーモアと緊張感が同時に立ち上がってくるのです。
一方で、中年のおじはこの世界のルールにおいて最も魅力的な存在として描かれます。彼が放つ余裕ある態度や包容力は、若いキャラクターたちを圧倒し、抗いがたい吸引力を持っているのです。だからこそ「無双するオレ」という副題にふさわしく、物語全体が彼の存在感によって牽引されていきます。その流れの中で、警察官やギャル、ロリといった個性豊かなキャラクターたちが登場し、それぞれが中年おじを巡って物語に彩りを加えます。ヒロイン同士の競い合いは緊張感を生み出し、同時に読者の期待感を一層高めてくれるのです。
さらに、駿河クロイツの描写は単なるキャラクター同士の絡みにとどまりません。会話や仕草の一つひとつが「貞操逆転」という世界観に根ざしており、そこから自然にユーモラスな空気や倒錯的なシーンが生まれています。常識の通じない舞台であるからこそ、次に何が起きるのかを予測できない。その予測不能さが読者を飽きさせることなく、むしろページをめくる手を加速させていくのです。
圧倒的支持を集める理由――読者の評価と人気の高さ
『貞操逆転EX』は、ただの番外編にとどまらず、読者から驚くほどの高評価を獲得しています。販売サイトFANZAでは、二十件を超えるレビューで平均4.88点というほぼ満点に近い数字を記録し、その満足度の高さを裏付けています。しかも一時的な話題作ではなく、実際にランキングで最高順位1位を獲得した実績もあるのです。この数値は、作品に触れた読者の多くが心から楽しんでいる証であり、駿河クロイツが描く「貞操逆転世界」の魅力が確実に伝わっていることを示しています。
レビューを掘り下げてみると、特に注目されているのはキャラクターの多彩さです。むっつりスケベ処女を筆頭に、警察官やギャル、さらにはロリまで、異なる属性を持つキャラクターたちが次々と登場し、中年おじを巡って繰り広げる展開が支持を集めています。この群像劇的な広がりが、ただ一人の関係性にとどまらないドラマを生み出し、読者に「次は誰がどう動くのか」と期待させる仕掛けになっています。
加えて、感想サイトやSNS上でも「常識がひっくり返る感覚が面白い」「あり得ない設定なのに妙に納得できる」といった声が目立ちます。これは単なる刺激的な要素を超えて、物語としての完成度が評価されている証拠です。倒錯的でありながらも、緻密に構築された舞台設定とキャラクター描写が、作品全体を確かな厚みのあるものへと押し上げています。
納得感のある「貞操逆転」というルールが面白い
『貞操逆転EX』は、その名にふさわしく新鮮なキャラクターの絡みを存分に楽しめる構成になっています。
世界観の基盤である「貞操逆転」というルールがタイトルや冒頭から明確に提示されているため、すぐにその独特な空気に馴染むことができます。むっつりスケベ処女と中年おじの対比はシンプルでありながら奥行きがあり、そこに多彩なキャラクターたちが加わることで、物語は加速度的に広がりを見せていきます。
そして何より、駿河クロイツの筆によって描かれる世界は、単に刺激的で倒錯的というだけでなく、ユーモラスでありながら妙に納得感のある空気を纏っています。常識が通じない世界だからこそ、キャラクター同士のやり取りが予想外の方向へ転がっていき、笑いと緊張感が同時に生まれる。そこにこそ、この作品の真価があるのです。
