「いじられキャラはもっとえっちないじりを期待している」は、サークル「アウェイ田」によるオリジナル同人コミックで、2025年8月22日に配信がスタートしました。ページ数は56としっかりとした分量で、じっくり読み進められる構成になっています。題材は学園を舞台にした日常の一幕ですが、そこに濃厚なエロティック要素が加わることで独特の世界観を作り出しています。

物語の主人公は、クラスで常にからかわれる“いじられキャラ”の宮森です。彼女は前田と向井から、軽口を叩かれたり小さないたずらを仕掛けられたりと、日常的にいじられています。しかし物語が進むにつれ、そのいじりは次第に際どくなり、ほとんどセックスに近いような行為へと踏み込んでいきます。宮森は表面上こそ「嫌だ」と拒絶の言葉を口にしますが、心の奥底ではそのいじりを思い返して自慰のネタにするほどに夢中になっているのです。
口では嫌がりながらも、本心ではもっと過激な行為を求めてしまう。そんな二面性を抱える宮森の姿が、読者に強い印象を残します。作品全体は、学園の日常と性的な倒錯が交わることで、ただのエロコメに留まらない奥行きを感じさせる仕上がりとなっています。
嫌がりながらも離れられない――宮森と二人の関係性
宮森はクラスで常にからかわれ、前田と向井にとっては格好のいじり相手になっています。何気ない冗談や小さなちょっかいが日常の一部になっており、彼女はいつもその中心に置かれてしまうのです。周囲から見れば気の毒に映る場面もありますが、実際のところ宮森の胸中は少し違います。彼女は嫌がる素振りを見せつつも、どこかでその関わりを求めてしまう自分に気づいているのです。

本来なら拒絶して突き放してもおかしくない状況でも、宮森はそれをしません。むしろ彼女にとって二人から向けられる視線や行動は、自分の存在を強く認識させてくれる大切な刺激になっています。外側の態度は否定的であっても、心の奥では“もっと踏み込んでほしい”という欲望が芽生えている。この裏表のギャップが、作品をただの学園エピソードではなく、倒錯的なドラマへと変えているのです。
読者は彼女の二重性に触れることで、なぜ宮森がいじられ続けるのか、その意味を自然と理解させられます。笑いの裏側に潜む欲望を知ったとき、物語は一気に熱を帯び、次の展開へと期待を高めていくのです。
拒絶の言葉と秘めた期待――宮森が求める“もっと”の正体
宮森はいつも「やめて」とか「嫌だ」と口にします。表面だけを見れば、彼女は本気でいじられることを拒んでいるように思えるはずです。しかし、実際の彼女の心はその言葉とは裏腹で、強く揺さぶられているのです。からかわれるたびに鼓動が速くなり、その感覚を思い出して一人で慰めてしまうほど、宮森は二人からのいじりを欲しているのです。

表向きの拒絶と裏に隠された願望。この二つが同時に存在することで、彼女のキャラクターは単純な「いじられ役」から一歩踏み出し、物語に深い層を与えています。嫌がる素振りを見せながら、心の奥では“もっと強く、もっと激しく”と期待してしまう。まさにこの矛盾こそが、本作を読み進める上で大きな魅力になっているのです。
読者は宮森の揺れる心を追いながら、彼女がなぜ言葉と裏腹な行動をとるのかを少しずつ理解していきます。その過程で、笑いやからかいの場面が単なる軽いエピソードではなく、緊張感と背徳感を伴ったシーンへと変化していくのです。このギャップにこそ、彼女の本質があり、作品の背骨とも言える要素が隠されています。
境界を越える瞬間――ほぼセックスに等しいいじりの行方
宮森と二人のやり取りは、最初こそ軽いからかいや小さなイタズラで始まっていました。しかし積み重なる時間の中で、その距離感はじわじわと変化していきます。ふざけ半分のはずが、気づけば行為の内容は性的な色を強め、ついにはセックスと変わらないほどの過激さにまで達してしまうのです。

表面上は抵抗を続ける宮森も、身体は正直に反応してしまいます。笑いの延長にあるはずのいじりが、次第に彼女を追い詰め、そして欲望を暴き出す。ついには我慢できずに絶頂を迎え、潮を吹いてしまう場面は、境界を完全に飛び越えてしまった瞬間として強烈に描かれています。
この描写によって、宮森が抱えていた「本当はもっと求めている」という気持ちが読者に確信として伝わります。拒絶の言葉と裏腹な反応、その落差が一層際立つことで、物語は背徳的な緊張感を増していくのです。二人の悪ふざけに見えていたものが、実は深く歪んだ欲望の共犯関係へと変わっていく。その過程が鮮烈に映し出されるからこそ、ページをめくる手を止められなくなります。
欲望の暴露――ドスケベモードに突入する二人
宮森がついに我慢できず絶頂を迎えた瞬間、それまでの関係性は大きく変わってしまいます。潮を吹いてしまったことで、彼女が本当は快楽を受け入れていたことを、前田と向井の二人ははっきりと知ってしまうのです。いじられキャラの仮面をかぶってきた宮森の秘密は、ここで完全に暴かれてしまったと言えます。

二人にとってその光景は、からかいを続ける理由を超え、欲望を解き放つ合図となります。ふざけ半分のいじりだったはずが、宮森の反応を目の当たりにして抑えが効かなくなり、二人は一気にドスケベモードへ突入します。すでに境界線は消え去り、三人の関係はただのクラスメイト同士という枠を超え、背徳的な共同体験へと踏み込んでいくのです。
ここで描かれるのは、羞恥と快楽が入り混じる一瞬の崩壊です。宮森は恥ずかしさに震えながらも、同時に自分が心の底で望んでいた展開に抗えずにいる。その姿に引きずられるように、前田と向井もまた欲望のままに行動を強めていきます。読者はその一部始終を目撃することで、緊張と背徳感が絡み合う濃密な空気に包まれていきます。
ギャップが生む背徳の快感――本作の魅力を探る
「いじられキャラはもっとえっちないじりを期待している」が読者の心を強く惹きつける理由は、何といってもヒロイン宮森の“表と裏のギャップ”にあります。クラスでは嫌がる素振りを見せ、必死に抵抗しているように見える彼女。しかし実際は、そのいじりを思い出して一人で悦びに浸ってしまうほど、本心では快感を受け入れているのです。外側と内側の矛盾が重なり合うことで、作品全体に背徳感が生まれています。

また、宮森自身が「絶対に嬉しそうな顔を見せてはいけない」と心に誓っている点も、物語を一層スリリングにしています。もし二人に気づかれてしまえば、この関係は壊れてしまうかもしれない。その緊張感が積み重なっていくからこそ、読者は次のページをめくらずにはいられなくなるのです。
さらに、いじりから始まった関係がいつしか性的な領域に踏み込んでいく過程は、背徳的でありながらもどこか心地よい緊張を伴っています。笑いの裏に潜んでいた欲望があらわになる瞬間、読者はヒロインの内面に共鳴し、同時にその危うさに魅了されていくのです。この感覚こそが本作の最大の魅力であり、他の同人作品ではなかなか味わえない独自のポイントだといえます。
まとめ――心理的ギャップが織りなす倒錯の物語
「いじられキャラはもっとえっちないじりを期待している」は、単なる学園エロコメにとどまらず、ヒロインの内面に潜む欲望を鮮やかに描き出した作品です。宮森は口では拒絶を繰り返しながらも、心の奥底ではもっと強い刺激を求めています。その矛盾した感情が物語に厚みを与え、読者を深く引き込む大きな力となっています。

からかいと笑いに包まれた日常が、ふとした瞬間に境界を越えていく。羞恥と快楽が交差する中で、宮森は自分でも抑えられない本心をさらけ出し、そして二人もまたその姿に引きずられていく。結果として三人の関係はただの“いじり”を超え、背徳と欲望が混ざり合う倒錯的な世界へと変貌していくのです。
読者に強烈な印象を残すのは、まさにこの心理的なギャップの存在です。拒否と期待、羞恥と快楽、理性と本能。そのどれもが絶妙に絡み合うことで、物語は生々しさと奥行きを増しています。サークル「アウェイ田」が紡ぎ出す濃密な描写は、背徳感を求める読者にとって強烈な一冊となり得るはずです。