クラスでも誰もが憧れるような美少女が、自分の部屋にやってくる。そんなシチュエーションを夢見たことがある人は少なくないと思います。今回紹介するまるころんど先生の最新同人コミック『お勉強しよう』は、まさにそんな夢がそのまま形になったような物語です。

お勉強しよう

主人公・ハジメは、冴えない男子ながらもひょんなことからクラス上位の二人──黒田奈津実と河島彩花に勉強を教えることになります。普段はまともに会話することさえできない相手が、突然自分の部屋に来て勉強会をする。この状況だけで胸が高鳴るのに、距離が近づくたびに香る女子の匂いや、ふと視界に入る胸元にドギマギしてしまうハジメの心情が、読者にもリアルに伝わってきます。

真面目な勉強会が思わぬ方向に!? 成績アップから始まる甘い展開

ハジメの部屋で始まった勉強会は、最初こそぎこちなさが漂っていましたが、二人の美少女が予想以上に真剣に取り組んだことで次第に和やかな空気に変わっていきます。ナツミはボーイッシュで気さくな一面を見せ、サヤカは色気漂う雰囲気で時折大胆な仕草をする。そのどちらもが、ハジメにとっては普段なら決して間近で触れられない存在でした。

お勉強しよう

物語の前半は勉強そのものに集中する姿が描かれており、読者は「本当に成績を上げたいんだ」という二人の真面目な一面を感じ取ることができます。そして結果として、二人は見事に成績アップを果たすのです。そこにはハジメの努力も大きく影響していて、彼の誠実さが自然と伝わってくる場面になっています。

お勉強しよう

しかし、この勉強会はそれだけで終わりません。成績アップを祝う打ち上げをきっかけに、三人の距離は一気に縮まります。じゃれ合いながら笑い合う無邪気な時間の中で、ふとハジメの身体の反応が露わになってしまう。その瞬間、物語は一気に甘く刺激的な方向へと舵を切るのです。彼に恩義を感じていたナツミとサヤカが「お礼に」と提案する“別のお勉強”。その流れは自然でありながらも、読者に強烈なドキドキ感を与える展開として描かれています。

個性が際立つ二人の美少女と冴えない主人公の魅力

『お勉強しよう』の大きな見どころは、やはり三人のキャラクターの対比にあります。まず黒田奈津実、通称ナツミ。彼女はクラスの中心にいる存在で、ボーイッシュな雰囲気を持ちながらも笑顔や仕草に女の子らしい可愛さが滲み出ています。距離を縮めるのが上手く、自然と人を引き込む魅力を備えているので、読者もハジメと同じようにドキッとさせられる瞬間が何度も訪れます。

一方の河島彩花、サヤカは奈津実とは正反対。グラマラスなスタイルに大人びた色香を漂わせ、胸元や仕草からは余裕を感じさせます。けれども彼女もまた学力面に悩みを抱えており、必死に勉強へ取り組む姿が描かれることで「ただの高嶺の花」ではなく、等身大の少女としての魅力が浮かび上がってくるのです。

お勉強しよう

そして忘れてはならないのが主人公のハジメ。友達すらいない冴えない男子として登場しますが、彼の真摯なサポートが二人を導き、物語を大きく動かしていきます。どこにでもいそうな普通の存在だからこそ、読者は感情移入しやすく「自分もこんな状況に巻き込まれたい」と強く思わせてくれる。三人のバランスが絶妙で、それぞれのキャラクターが違った角度から物語に厚みを与えている点が、この作品の大きな魅力になっています。

イチャイチャから始まる“別のお勉強”に注目

『お勉強しよう』の大きな醍醐味は、やはり勉強会が思わぬ方向へと転がっていく後半部分にあります。真面目に取り組んで成績アップを果たした二人の美少女が、ハジメへの感謝を形にしようとする。そのお礼の仕方が、いわゆる“別のお勉強”という流れになっていくのです。唐突さがないからこそ説得力があり、ページを追う読者も自然と物語に引き込まれていきます。

お勉強しよう

ナツミは距離感の近さを活かして積極的に迫り、サヤカは持ち前の色香でハジメを翻弄する。正反対のタイプでありながら、二人が交互にアプローチしていく様子は、まるで夢のような時間を体感しているかのようです。普段は手の届かない存在だからこそ、一つ一つの触れ合いが濃厚で、背徳感と幸福感が同時に押し寄せてくる。そこが読者に強烈な印象を残します。

また、ラブラブな甘さが全体を包んでいるのも見逃せないポイントです。単なる性的描写にとどまらず、三人の関係性が育まれる過程がしっかり描かれているからこそ、シーンの一つひとつに温度が宿っている。ドキドキしながらも心地よい多幸感が広がり、読み終えた後には「甘い余韻」を残してくれるのが、この作品の最大の魅力と言えます。

甘さと背徳感が同居する、まるころんど先生の最新作の魅力

『お勉強しよう』は、単なる成人向けコミックにとどまらず、キャラクター同士の関係性や心の動きが丁寧に描かれているからこそ深く印象に残る作品になっています。冴えない主人公と、クラス上位にいる美少女二人との距離が縮まっていく過程は、思春期ならではの瑞々しさがあり、そこに背徳感を伴う甘美な展開が重なることで、他の同人誌にはない厚みが生まれています。

お勉強しよう

まるころんど先生らしい柔らかく繊細なタッチも作品の魅力を大きく引き立てています。キャラクターの表情や仕草は細かく描き込まれており、ナツミの快活な可愛らしさも、サヤカの大人びた色気も、ページをめくるたびに鮮やかに伝わってきます。二人の異なるタイプのヒロインが同時に登場することで、読者はまるでハジメと同じようにどちらに心を奪われるか迷ってしまう。その感覚そのものが、この作品を読む大きな楽しみになっているのです。