年上サラリーマンが拾ったのは、心も身体も求め合う家出美少女でした…

本作最大の魅力は、旅先で偶然出会った家出少女との一夜が、そのまま人生を揺さぶる本気の恋へと変わっていく点にあります。
軽い気持ちや打算ではなく、互いの孤独にそっと触れていく関係性が、読者の感情をじわじわと刺激してくるのです。

肉体関係の濃厚さだけでなく、年上男性ならではの戸惑いや葛藤、年下少女の無防備でまっすぐな好意が丁寧に描かれている点も見逃せません。
エロさと純愛が同時に押し寄せてくる構成は、読み進めるほどに胸と下半身の両方を熱くしてくれます。

本作では、アラサー男性と家出中の年下少女という、危うさを孕んだ関係性が物語の軸になっています。
しかし描写は一貫していやらしさだけに寄らず、年上だからこそ生まれる気遣いや距離感が丁寧に積み重ねられていきます。
守る側と甘える側、その立場が交錯する瞬間に生まれる背徳感が、エロスとして強烈に作用しているのです。
安心感の中で崩れていく理性が、読者の妄想を強く掻き立ててくれます。

性描写はしっかり濃厚でありながら、乱暴さや支配に寄りすぎない絶妙なバランスで描かれています。
初めて触れる肌の温度や、相手の反応を確かめるような間の取り方が、リアルな臨場感を生み出しています。
読んでいる側も、まるでその場にいるかのような没入感を味わえる構成です。
ただのエロでは終わらない理由が、この繊細な描写に詰まっています。

デジタル特装版には、単行本未収録の後日談エピソードが収録されています。
関係が深まった二人だからこそ成立する、距離ゼロのぬくもりエッチが描かれている点は見逃せません。
寝起きという無防備なシチュエーションで迫ってくる明衣の可愛さとエロさは破壊力抜群です。
本編を読んだ後にこそ、真価を発揮するご褒美パートと言えるでしょう。