世界ゲーム機売上ランキングTOP20【2025年版】
今、世界で最も売れたゲーム機は何なのか――。
そんな疑問に、2025年5月時点の最新データが明確な答えを出してくれました。ゲーム機市場は日々進化を遂げながらも、その“歴史的名機”たちは今もなお記録としてその名を残し続けています。
1位に輝いたのは、やはり「PlayStation 2」。
ソニーが2000年に発売したこの名機は、累計1億6,000万台という驚異的な数字を記録し、今なお誰にも抜かれていません。ゲーム機としての完成度はもちろん、DVDプレーヤーとしても重宝されたことが、その爆発的な普及に大きく影響したといわれています。
続いて2位には「ニンテンドーDS」、そして僅差で3位に「Nintendo Switch」がランクイン。特にSwitchは、2017年の発売から8年が経った今もなお高い販売力を維持しており、2025年には1億5,212万台に到達しました。しかも、後継機「Nintendo Switch 2」の発売が目前に控えているという状況で、まだまだ話題は尽きません。
さらにTOP5には、「ゲームボーイ/ゲームボーイカラー」や「PlayStation 4」など、いずれも“時代を代表する”名機が名を連ねています。
こうして見ると、1億台を突破しているゲーム機が7機種もあること自体が、いかにこの業界が巨大な市場であるかを物語っているように感じられます。
ランキングを俯瞰してみると、据え置き機だけでなく、携帯機も健闘している点が非常に興味深いところです。特に任天堂の携帯型ゲーム機群が強く、DS、ゲームボーイ、GBA、3DSと、複数のシリーズが上位に食い込んでいます。
このことからも、持ち運べて、いつでもどこでも遊べるという利便性が、ユーザーの選択においてどれほど大きな価値を持つのかがよくわかります。
これらのランキングを牽引してきた日本メーカーの存在感について、もう少し掘り下げてみたいと思います。
日本勢が独占!TOP10中8機種が日本メーカー製
ランキングをもう少し深掘りしていくと、はっきりと浮かび上がってくる事実があります。
それが、「TOP10のうち8機種が日本製」という、驚くべきデータです。これはつまり、世界中のユーザーが“日本発のゲーム機”に圧倒的な信頼を寄せてきたことの証でもあります。
まず目を引くのが、任天堂とソニーという2大メーカーの圧倒的な存在感。
任天堂はDS、Switch、ゲームボーイ、Wii、GBA、3DSと、6機種をTOP10に送り込んでいます。しかも、その多くが携帯型ゲーム機であるというのがまた面白いところです。片やソニーは、PlayStation 2、PlayStation 4、そして初代PlayStationをランクインさせており、据え置き機としての完成度の高さを見事に証明してみせました。
この2社の強さには、単に「スペックの高さ」や「ゲームのラインナップ」といった要素だけでは語れない“ブランド信頼”が背景にあります。
たとえば、任天堂は「家族で楽しめる」「安心して子どもに持たせられる」というイメージを長年築いてきましたし、ソニーは「大人も満足できる本格的なゲーム体験」を追求する姿勢を一貫して打ち出してきました。
この“棲み分け”が世界中のユーザーに届いた結果が、まさにこのランキングに反映されているとも言えます。
加えて、日本発のゲーム文化そのものが世界のユーザーにとって「憧れ」や「基準」になっているという事実も見逃せません。
スーパーマリオ、ゼルダ、ポケモン、ファイナルファンタジー、モンスターハンター…。ハードとソフトの両輪が揃っていたからこそ、ここまでの結果につながったと考えると、その強さに妙な納得感すら湧いてきます。
逆に言えば、このTOP10に割って入ってきた「Xbox 360」と「PlayStation 3」の健闘がどれほど貴重だったかも分かりますよね。
競争が激化する中で、いかに“選ばれる理由”を作るか。その視点で次のセクションも見ていきましょう。
現行機の動向まとめ:Switch・PS5・Xbox Series X|Sの売上比較
歴代ランキングに目を奪われがちですが、2025年現在もゲーム機市場は進化の真っただ中にあります。
特に、現行機である「Nintendo Switch」「PlayStation 5」「Xbox Series X|S」の三つ巴の動きには、業界関係者もユーザーも注目を集めています。
まずはNintendo Switchから。
2017年に発売されてから約8年、いまだに世界的な人気を誇るこのハイブリッド型ゲーム機は、2025年3月時点で累計1億5,212万台を販売。これは歴代3位に相当する数字であり、その勢いの持続力はもはや異常ともいえるレベルです。
しかも、任天堂は2025年6月に「Nintendo Switch 2」の発売を予定しており、初年度から1,500万台の出荷を目標に掲げています。現行Switchがまだ売れ続けている中でのこの展開は、世代交代の仕掛け方としても極めて戦略的です。
続いてPlayStation 5。
ソニーが2020年にリリースしたこの高性能機もまた、販売ペースは非常に好調で、2024年末時点での累計台数は7,500万台に到達しました。
特筆すべきは2024年の第3四半期における販売台数で、この3か月間だけで950万台という過去最高の記録を叩き出しています。さらに2024年通年では1,850万台という圧巻の数字をマークし、今も市場を大きくリードしている存在と言えます。
一方で、Xbox Series X|Sの動きはやや静かです。
2020年末に発売されて以降、2025年2月時点での累計販売台数は約2,830万台。販売台数としては他2機種にやや差をつけられている印象がありますが、これは必ずしも製品としての評価が低いという話ではありません。
むしろ、サブスクリプション型サービス「Xbox Game Pass」のように“ゲームとの付き合い方”そのものを変えようとしている動きが評価されており、売上本数以上に「存在感のあるポジション」を築いているとも言えます。
このように、現行機の売上動向を見てみると、単に数字の大小だけで比較できない“それぞれの戦い方”が浮かび上がってきます。
次のセクションでは、そうした流れをふまえた上で、時代ごとにユーザーが何を求めていたのか、その傾向を探ってみたいと思います。
歴代ハードのトレンドとユーザー支持の変遷
ここまでのデータを振り返ると、一つの明確な傾向が見えてきます。
それは、「どの時代も、ただスペックが高いだけでは“売れ続けるゲーム機”にはなれなかった」という事実です。
ユーザーが求める価値は、常に時代とともに変化してきた。そう言い換えてもいいかもしれません。
たとえば、2000年代初頭のPlayStation 2は、ゲーム機としての実力はもちろん、DVD再生機能という当時の“生活に直結する便利さ”も人気を後押ししていました。
今でこそ当たり前のメディア再生機能も、あの頃は革新的だったんですよね。家電としての顔を持ったからこそ、ゲームをしない層にも広がっていった。そんな空気感がありました。
一方、ニンテンドーDSやSwitchのような携帯機には、また別のアプローチがあります。
DSは「2画面+タッチ操作」という新しい体験を提示しながら、年齢やゲーム経験を問わず楽しめるタイトルを数多く展開しました。
Switchに至っては、「持ち運べて、家でも遊べる」というシンプルなアイデアを、洗練された形で提供したことが大きな支持につながっています。
結局、テクノロジーや性能の進化だけでは不十分で、どれだけ“ユーザーの生活や感情にフィットするか”が問われ続けてきたんだと思います。
据え置き機の王道を歩んできたPlayStationシリーズにも、時代ごとの変化が見て取れます。
初代は「ポリゴンによる3Dグラフィックの衝撃」で一気に時代を変えましたし、PS4では「オンライン連携」や「シェア文化」を前提にした仕様が評価されました。
PS5にいたっては、SSDによる高速ローディングやレイトレーシングといった“体験そのものの快適さ”にフォーカスが当てられています。
このように、ユーザーがハードに求めるものは、決して一定ではありません。
「家族で一緒に楽しみたい」「一人でじっくり遊びたい」「いつでもどこでも気軽に触れたい」。
こうした思いに、いかに“技術と企画”の両面から応えていけるかが、成功するかどうかを大きく左右してきました。
だからこそ、過去のヒット作をなぞるだけでは通用しないのが、この業界の難しさであり、面白さでもあるんですよね。
では、この変化し続ける市場の中で、これからどんなゲーム機が求められていくのか。
最後に、2025年以降の展望について触れていきます。
今後の注目ポイント|2025年以降のゲーム機戦争はどうなる?
これまでの歴史をたどってきたうえで、どうしても気になるのが「次に来るのはどのゲーム機なのか?」ということ。
2025年以降、ゲーム業界の地図がどう塗り替えられていくのか、多くの人がその行方を見守っています。
まず最大の注目は、やはり「Nintendo Switch 2」。
現行Switchがまだ売れ続けている中で、その後継機がすでに発売目前というのは異例の展開です。しかも、任天堂は初年度から1,500万台という高い目標を掲げており、それが決して無謀に聞こえないところが、このブランドの強さを物語っています。
スペック面やソフトラインナップの詳細はまだ明かされていないものの、現行Switchとどう差別化するかが、次世代の鍵を握ることになるはずです。
一方で、PlayStation 5もここからが正念場。
2024年には過去最高の販売ペースを記録しているとはいえ、ユーザーの期待はすでに「次」に向かっています。中期的には、PS5の“後期モデル”や“リニューアル版”といった動きが出てくる可能性も高く、ハードそのものの刷新と並行して、独自のゲーム体験をどう提案していけるかがポイントになりそうです。
そして、見逃せないのがMicrosoftの存在。
Xbox Series X|S自体の売上はやや控えめながらも、「Xbox Game Pass」や「クラウドゲーミング」の分野では一歩先を行く戦略を展開しています。
彼らが物理的なハードの売上にとらわれず、“ゲームの未来像”をどこまで実現できるか。そこに新たな潮流が生まれる可能性も感じさせます。
つまり、2025年以降のゲーム業界は、これまで以上に多様な価値観が入り混じる時代へと突入していくということです。
高性能なハードを求める層、手軽に遊べる携帯機を好む層、そしてサブスクでゲーム体験そのものを変えたい層…。
誰に何を届けていくのか。それを明確に示せるメーカーが、次の王者として君臨することになるはずです。
ここまで、2025年時点の最新データをもとに、ゲーム機の売上ランキングとその背景について掘り下げてきました。
数ある名機たちの物語を振り返りながら、そこに込められたユーザーの支持や技術の進化を改めて実感できたのではないでしょうか。
ゲーム業界は、ただスペックや数字の勝負をしているわけではありません。
いつだって、“プレイヤーの心”を動かせるかどうか。その一点にかかっています。
次に名前を刻むのは、どんなゲーム機なのか。
その未来に、今からわくわくせずにはいられません。
この記事が、あなたの“ゲーム機の見方”にちょっとした発見を届けられていたら嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。