任天堂が2025年6月に発売した新型ゲーム機「Nintendo Switch 2」。
初代Switchの大ヒットを受けて、多くのゲーマーやメディアがその後継機に注目していた中、ついにベールを脱ぎ、満を持して登場しました。

発売直後から大きな話題を呼び、SNSでも「Switch 2ゲットした!」「本体が手に入らない」などの声が次々に投稿されるなど、世間の熱量はかなり高かった印象です。
でも、実際のところ、どれくらい売れているのでしょうか。
今回は、任天堂の公式発表や複数のメディア報道をもとに、Nintendo Switch 2の世界全体での販売台数や主要地域別の売上状況、そして収益の推定額について、なるべくわかりやすく解説していきます。
数字が示す“リアルな売れ行き”を一緒に見ていきましょう。
Nintendo Switch 2の発売日と価格は?
まず最初に、Switch 2が実際に市場に出たタイミングと価格設定について、改めて整理しておきましょう。
任天堂の公式発表によると、Nintendo Switch 2は2025年6月5日(木)に発売されました。
発売日はグローバルでほぼ同時展開となっており、日本を含む主要市場で一斉に店頭に並んだことも、大きな話題を呼びました。
価格に関しては、メーカー希望小売価格が49,980円(税込)と発表されており、これは従来のSwitchよりもやや高めの設定です。
ただし、スペックの向上や新機能の追加が盛り込まれていることを踏まえると、ユーザーからの受け入れも比較的スムーズでした。
項目 | Nintendo Switch 2 | Nintendo Switch (有機ELモデル) | Nintendo Switch | Nintendo Switch Lite |
発売日 | 2025年6月5日 | 2021年10月8日 | 2017年3月3日 | 2018年9月20日 |
価格(税込) | 49,980円 (日本語・国内専用版) 69,980円 (多言語対応版) | 37,980円 | 32,978円 | 21,978円 |
CPU/GPU | NVIDIA社製 カスタムプロセッサー | NVIDIA社製カスタムTegraプロセッサー | NVIDIA社製カスタムTegraプロセッサー | NVIDIA社製カスタムTegraプロセッサー |
内蔵ストレージ | 256GB | 64GB | 32GB | 32GB |
フレームレート (fps) | 最大120fps | 最大60fps | 最大60fps | 最大60fps |
ディスプレイ | 7.9インチ、広色域液晶、HDR対応 | 7.0インチ 有機EL | 6.2インチ 液晶 | 5.5インチ 液晶 |
解像度 | TV出力時: 最大4K HDR 本体: 1080p | TV出力時: 1080p 本体: 720p | TV出力時: 1080p 本体: 720p | 本体: 720p (TV出力機能なし) |
microSDカード | microSD Express のみ | microSD Express、microSD、microSD HC、microSD XC | microSD Express、microSD、microSD HC、microSD XC | microSD Express、microSD、microSD HC、microSD XC |
対応ソフト | Nintendo Switch 2 専用ソフト、Nintendo Switchソフト、Nintendo Switch 2 Edition | Nintendo Switchソフト | Nintendo Switchソフト | 「携帯モード」に対応したソフト |
バッテリー持続時間 | 約2~6.5時間 | 約4.5~9時間 | 約4.5~9時間 | 約3.0~7.0時間 |
サイズ (Joy-Con取り付け時) | 縦116mm×横272mm×厚さ13.9mm (最大厚さ30.7mm) | (参考) 縦102mm×横242mm×厚さ13.9mm | (参考) 縦102mm×横239mm×厚さ13.9mm | (参考) 縦91.1mm×横208mm×厚さ13.9mm |
質量 (Joy-Con取り付け時) | 約534g | 約420g | 約398g | 約275g |
その他機能 | Wi-Fi 6/Bluetooth/有線LAN(TVモード時)、HDR10対応、DLSS対応、RTコア搭載、Tensorコア搭載、マウス機能、USB Type-C ×2、背面にボタン(Proコントローラー)など |
世界全体での販売台数は?
では、Nintendo Switch 2は実際にどれくらい売れているのか。
発売からの販売ペースを見ることで、その人気の“本気度”がはっきりと見えてきます。
任天堂の公式発表によれば、Switch 2は発売からわずか4日間で全世界350万台を突破したとのことです。
この数字だけでも相当なインパクトがありますが、注目すべきはそのスピード感。
前世代機の初動を明らかに上回っており、市場の期待と熱量の高さがうかがえます。
しかも、その後の報道によると、累計販売台数はすでに500万台に到達したとされていて、発売から約1ヶ月半でこの数字に達したという事実は、極めて異例です。
もちろん、後者は任天堂の正式なリリースではありませんが、複数メディアの集計をもとにした報道であり、信ぴょう性も十分に高いと見ていいはずです。
Switch 2の初動成功は、単に台数の問題だけでなく、ソフトの同時発売やサプライチェーンの整備、そしてグローバルでのブランド信頼の高さが、うまくかみ合った結果だと考えられます。
この販売台数の伸びは、次に紹介する各地域別のデータからも裏づけられています。
主要地域別での売上台数も見逃せない
全世界での販売台数が好調な中、ではどの地域で特に売れているのか。
地域別のデータを見ていくと、Switch 2が“どこで強いのか”がより立体的に見えてきます。
まず日本市場では、発売から約1ヶ月(正確には5週間)で153万826台が販売されたと、ファミ通が調査データを発表しています。
この数字は、短期間での販売記録としても非常に優秀で、日本国内における任天堂ブランドの根強い人気を改めて証明するものです。
一方、アメリカではそれを上回るペースでの売れ行きが確認されています。
発売から1ヶ月間で約160万台を販売し、アメリカにおける家庭用ゲーム機の販売記録を更新したという報道もあり、Switch 2の海外市場でのポテンシャルの高さがうかがえます。
ヨーロッパについては、ややデータに幅があるものの、推定で100万〜118万台程度が出荷・販売されたと見られており、こちらも堅調に推移している印象です。
特にフランスやドイツなどの大規模市場では、任天堂タイトルの人気が根強く、Switch 2も例外ではなかったようです。
このように、日本・アメリカ・ヨーロッパと、主要市場すべてで順調な販売ペースを記録しており、グローバルでのバランスの取れた展開が成功の一因になっています。
国によって売れ方に多少の違いはあるものの、各地で“欲しい人の手に届いている”という感触が、数字を通して伝わってきます。
売上金額の推定と経済インパクト
ここまでで、Switch 2の販売台数が極めて好調であることが明らかになってきました。
では、その結果としてどのくらいの“お金”が動いたのか。
つまり、売上金額のインパクトについても、見逃せないポイントとして押さえておきたいところです。
まず、任天堂から正式な売上金額はまだ発表されていないという点を前提としておきます。
ですが、これまでに確認されている販売台数と本体価格をもとにすれば、ある程度の金額は試算することが可能です。
たとえば、累計で500万台が販売されたという報道ベースの数字に、希望小売価格の49,980円(税込)を掛けると、単純計算でも約2,499億円という非常に大きな売上規模になります。
これはあくまで本体のみの金額で、ソフトや周辺機器、ダウンロードコンテンツなどの収益は含まれていません。
さらに、日本国内だけに絞ってみても、先ほど紹介した153万台の販売実績に同じ価格を当てはめると、約765億円の売上があったと推定できます。
これだけでも、ゲーム業界全体にとってかなり大きな経済効果を生み出していることがわかります。
もちろん、実際の売上にはセットモデルや限定バージョンも含まれており、正確な収益は今後の決算発表を待つ必要がありますが、現時点でもSwitch 2が任天堂にとって“稼ぎ頭”として機能しているのはほぼ間違いなさそうです。
本体価格の設定と販売台数のバランスが非常にうまく設計されており、まさに戦略が功を奏した結果だといえます。